2013年12月29日日曜日

第157戦

【戦場】3A、投稿数50、投票数59
【順位】ネタ1:14位、ネタ2:15位
【結果】3Aに残留(25人中10位)

点数があんまり伸びなくて駄目かと思った。
だから3Aでの戦いが続けられることが嬉しい。
戻ってくるのは大変だから、もう落ちたくない。

【お題】

��HK紅白歌合戦の出場決定おめでとうございます。
で、どんな計画を立てているの?


一見狭そうなお題かと思いきや、結構広かった。
「ステージ上で何か面白いことをやってください」よりも広い。
本番の舞台以外に、準備段階とかも対象として扱えるから。

紅白歌合戦という要素も難しい。
特徴がありそうで、あんまりない。
要するに間口が広いから焦点がぼやける。

どうしたものかと逡巡しながらネタを書いた。
結果的に、詰め切れてなかったなと思う。

【ネタ1】
手錠して水槽に沈んだ状態から曲が始まり、歌い終わる頃には審査員が水槽に沈んでる
計35点:4点1人、3点7人、2点5人

派手な「画」を心掛けた。
動きがあって華やかで、阿保らしい演出。

練り上げた際は、なかなか良いネタだと思っていた。
お題に沿い、振りと落ちがそれらしくまとまっている。
ただ、後になってみると、面白さを感じない。
あざとさや必死な感じが滲み出ていて、笑えない。

結果的に残留に貢献してくれたのは運が良い。
分かりやすさのようなものだけで戦ったのかな。


【ネタ2】
午前中は仏壇の掃除する
計33点:4点1人、3点3人、2点10人

こちらはかなり手応えがあった。
お題から程良く距離を置き、余分な力が抜けている。
書きたいこと、伝えたいことをすっきりまとめられた。

「午前中」という単語がかぶっていた。
その影響があったのかなかったのかは分からない。
ただ、相手よりも低い順位なのは悔しい。

うーん。
軽すぎたかな。

ぼけおめ大リーグでの戦いは続く。

父親が出逢った美しきロボット

僕の父親は堅物で、厳格と言える程の貫禄は無くて、怒りっぽくて少々暴力的で、毎日のように酒を飲み煙草を吸い、近所迷惑な音量でレッド・ホット・チリ・ペッパーズを聴き、今はもう定年退職したけれど、建築士だった。

元々は船の設計をしたかったそうなのだが、どういう経緯か建築設計事務所が勤め先になり、マンションや商業施設や寺社を手掛けることが多かったと聞いている。思い出してみると家には製図板があり、T字型の定規や平行定規が横柄に転がっていた。CAD等の普及で出番が減っているのかもしれないが、技術者の道具には素敵なものが多い。

髪型や服装といった柔らかいものには無頓着で、白いブリーフとランニングシャツを愛用する程度のセンスしか持ち合わせていない父親だったが、性格や職業の影響からか、建造物や機械類についてはそれなりの視覚を有しているようで、アルバムに収められた硬質な写真の数々には、子供の頃から格好良さを感じていた。カメラが趣味で、CANONの一眼レフフィルムカメラを愛用しており、家の中でも外でもピンときた光景や瞬間を目に留めると、波打ち際で遊ぶ少女のようにパシャパシャとシャッターを切っていた気がする。

僕を含めた兄弟はあの時代を生きていたほとんどの子供と同じようにTVゲームが大好きで、だから俗っぽいコンテンツを多少制限していた父親が根負けしたような形でスーパーファミコンを買ってくれた1993年のクリスマスは発狂するほど嬉しくて、同時に贈られた発売直後の『ロックマンX』のカセットを差し込んでスイッチを入れる瞬間のドキドキやワクワクは、生涯でそう何度も体験することができない水準のものだった。

27型の東芝製ブラウン管テレビ。比較的品質の良い接続ケーブル。ホットカーペットの暖気を遮る為に分厚い辞書の上に置かれたゲーム機の本体。リズミカルなジングルと共に表示されるCAPCOMのロゴ。そして、コントローラーを持つ者の情熱を煽るようなBGMに乗ってオープニングの映像が流れ始めたとき、リビングの後方からじっと見ていた父親が声を発した。

「画が綺麗だな」

すぐさまカメラと三脚を用意して、テレビに映るゲーム画面を黙々と撮影し始める父親。前方からはバシュンバシュンというロックバスターの効果音が、後方からはパシャリパシャリというシャッター音が甲高く響き、朝食の準備が進められるキッチンと相まって、家の中はまるで戦場のような騒々しさだった。それでも、家族それぞれがバラバラのことをしているようでいて、あの土曜日の午前8時頃は、どことなく一体感があったように思う。

結局、父親が管理するどのアルバムにもロックマンの写真が収められることはなかった。それが大事なものを独り占めしようという微かな無邪気さゆえなのか、フィルムに映ったテレビ画面に変な線が入っていたからなのかは分からない。現像したのかしていないのかすらも定かではない。

あれから20年。年末年始に実家に帰る予定を立てながら、僕はこれまで何度も繰り返してきたように、また強く想像する。あの日あの瞬間に父親の目に映ったロックマンは、どれほど優美だったのだろうか。意思を持ったロボット達が暴れ回る未来の都市は、どれほど絢爛だったのだろうか。

父親が感じた美しさの正体は、謎のままである。

第156戦

【戦場】2A-Aブロック、投稿数38、投票数56
【順位】ネタ1:4位、ネタ2:5位
【結果】3Aに昇格(19人中4位)

気楽にネタを書いて好順位。
久しぶりに昇格できて嬉しい。

【お題】
コンビニでエロ本を立ち読みする時の注意点は?

狭い範囲や状況が指定されているお題は好きだ。
その場の情景や要素を活かしやすく、意味が伝わりやすい。

個人的には、コンビニでそういった本を立ち読みした経験が無い。
よくそこまで潔くなれるものだな、と感心する。

「エロ本」は下ネタに寄せるかどうか迷うラインのキーワードだ。
何となく、若干ポップな要素があるアイテムかな、とも思う。

【ネタ1】
コック帽をかぶって「素材を選んでるんだな」と思わせる
計51点:4点2人、3点7人、2点11人

さらっとした仕上がりのネタである。
大喜利的回答のひとつの典型とも言えそう。

これがさらっと出てくるかどうかは、慣れが大きい気がする。
大喜利神経が反射的に出したネタ。
程良く錆びていて、それが模様のように見える感じ。

良いか悪いかは別として「それっぽさ」が匂い立つ。
記憶には残らない、一瞬の意識を誘う東風。


【ネタ2】
疲れてきたらエロくない本を重ねて座る
計45点:4点1人、3点7人、2点10人

こういうので良いんだよなぁって思う。
こういうのじゃ駄目なんだよなぁとも思う。

ぼけおめ大リーグでの戦いは続く。