2010年11月13日土曜日

第1453回

第 1453 回のお題 (出題:レイン)
迷子の子供がやけに落ち着いている理由

[13位]ジャスティス智彦

「助けて」と「泣いてなんかいるもんか」は英語でも言える

47.71 pts [67.69](92.31%) Rate:20.02Up!!

現在のレート:1754.28(1750再突破。行ったり来たりでゆらゆらり)


なかなか良い順位を取ることができたが、
入賞に届かなかったという点では残念だ。

いつもよりも長く考えて書いたネタだったので、
その分、思い入れが強くなっていた、ということもある。

「○○と××は英語でも言える」という型は、
お題を見てからわりとすぐに決定した方針だ。

迷子の子供は英語圏に旅行に来ている、と考えてもよいが、
日本の中で、周りはほぼ
日本人という環境で迷子になっていたとしても、
「英語が喋れる」という特技が何故か落ち着きに繋がることもある。

子供の思考は、かけ離れた要素同士を妙な理屈で繋げるように思う。
その思い込みの強さというか、根拠のない自信のようなものが、
子供の無邪気さであったり、恐れ知らずなところを支えているのだろう。

さて、「型」は早く決まったと書いたが、
中に入れる言葉は、ちっともそうではなかった。

まずは、前半部の「○○」から。
ここには「助けて」が固定的に入るようにも思えるが、
その意味の言葉をどう表現するか、ということに悩まされた。

・助けて
・お家に帰りたい
・ここはどこなの
・迷っちゃった

結局「助けて」を選択したのは、字数との兼ね合いだ。
後半部に比較的長い言葉を入れることになったので、
それを考慮した結果、前半部には短い言葉を入れることにした。

次に、後半部の「××」だ。
こちらのほうが、長い格闘を要した。

「強がっている」ということを表す言葉にする、ということは、
順調に固まったが、その後の表現調整が非常に難航したのだ。

・泣いてなんかいるもんか
・まだ結構余裕はあるんだけどね
・そんなに困ってはないんだけどさ

そして、「泣いてない」という文の書き方も、
色々と候補を挙げながら、しっくりくるものを探した。

・泣いてなんかいるもんか
・泣いてなんかないやい
・これは涙じゃなくて汗だよ
・これは目にゴミが入っただけだよ

こうした推敲の結果として、投稿したネタとなったわけだ。
これで悪い順位だったら、ダメージが大きかっただろう。

今回のことで再認識した。
単純で分かりやすいネタほど、表現の選択が難しい。

表現は、ネタの面白さの本質ではないのだけれど、
どんなに不味い食材でも味付け次第で美味しいものとなるように、
最終的な点数や順位に与える影響の大きさは時に本質を凌ぐ場合がある。

本質の部分を入念に検討することも大事だが、
それを活かすか殺すかは、表現に因るところが大きい。

これは、社会一般でも言えるだろう。
どんなに良いアイデアでも、相手にうまく伝わらなければ無意味だ。
どんなに想っていても、相手にちゃんと伝えなければ無意味だ。

ただ、社会一般では、言葉以外(ノンバーバル)の要素もある。
態度や表情が評価に影響する点は、ネット大喜利とは異なる。

そう考えると、ネット大喜利の難しさが浮き彫りになってくる。
ネット大喜利はバーバル・コミュニケーションの最高峰だと思う。
ここで鍛えられた表現力は、社会生活でも役に立っている。

言語感覚を磨くという意味で、これほど良い場はないかもしれない。

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